2017年 イズムの芽 エピソード 語り継ぐ、代表エピソードをみんなで選ぼう

No.1

仲間に支えられている自分がいる

金賞 ポスター 金賞 ポスター

※画像をクリックすると拡大します。

2016年4月、マルハンダイニング14期がスタートして間もなくのことです。九州、熊本地方で震度7という大地震が発生しました。そこには私の担当している店舗がありニュースや映像で流れる情報に現実を受け入れることで精一杯の自分が居ました。直ぐにスタッフへ安否確認の連絡を取り、避難して何とか無事が分かった時の安心した気持ちは今でも忘れません。

本震から2日後、当時、私のブロックでエリアスタッフだった武藤ブロック長と早朝から出発し熊本へ向いました。道中は緊急車両で大渋滞、何時間も掛かりこれが今現実に起きていることなんだと受け入れ、これから自分に出来ることを冷静に模索していました。現地に着くまで目を疑うような光景が目に飛び込み危険を意味する赤旗も多数ありました。

ようやくマルハン小山店に到着、マネージャーにパチンコ店のホールを見せて頂きました。そこは想像を絶するもので愕然としたのを覚えています。私達は急いで、ごはんどきへ向い被害を確認しました。幸いにも厨房機器の被害だけで建物への被害がなかった分、「何とかなる」と確信しました。とはいえ、電気は止まり、水道も出ない状況、大量の食材処分、割れた食器や散乱した書類、機材の片付けなど度々余震が起きる中、外へ避難、中断しながらも2日間かけて元に戻す!という思いだけで私達はやり続けました。

それは、この光景をスタッフが見たら希望を無くす…と思ったからです。何とか厨房とバックヤードが片付いて人が入れる状態になり、ようやくスタッフを呼びました。そこには、保育園に通っている小さい子が二人ついて来ていました。リーダーのお孫さん達です。2人とも嬉しそうに「ここが、お婆ちゃんのお仕事場?初めて見た~♪」とはしゃいでいました。保育園も被災し開園の目途が立たず休園している状況です。子供達はパチンコ店への入店が出来ないため、今迄ごはんどきにも来たことが無く今回念願が叶ったのです。

それから数回お掃除をやる日には子供達も手伝ってくれ、手術で長期休暇中のスタッフも「自分達の店ですから、私も行きます。」と顔を出しギプスの着いた手に無理やり軍手をはめて笑顔で大丈夫です、大丈夫です、と言いながら、それぞれが自分に出来ることをやり、皆でリニューアルに向けて清掃をしました。

また、自ブロックのスタッフからも「光益さん、次いつ小山店に行きますか?私、休みの日だったら手伝いますよ。言ってくださいね。」と沢山の温かい言葉を頂きました。各店、人員不足が続き貴重な休みにも関わらず、店舗という枠を超えブロックの仲間が苦しんでるから何とかしたいという思いに胸が熱くなり、本当に救われました。

次に行った時、子供達が私に絵をプレゼントしてくれました。そこには、笑顔でごはんどきのエプロンをした私の似顔絵が描いてあり、横に「みつますさん ありがとう」とクレヨンで書いてありました。想像もしなかった嬉しいプレゼントに涙が出るほど感動しました。その絵は今まで頂いたありがとうカードの中で最高のもので常に鞄に入れてる私のお守りです。

地震発生から4ヵ月後の8月、ようやくリニュアールオープンを迎えることが出来ました。この時も沢山のブロック内仲間が協力してくれ、リニューアル当日はシフトインで応援に行けないからと、前日に自分達の公休を使って、わざわざお掃除やオープン準備を手伝いにやって来てくれたスタッフ、また当日3時間以上かけて佐世保店から応援に来てくれたスタッフ、こんな仲間がいるからこそ全力で頑張れる自分がいると実感しました。

私は「何で、そこまでスタッフに感情的になるの?理解できないんだけど…」と尋ねられたことがあります。周りから見れば私はそんなに熱くなっているのかな?もっと冷静に接しなければいけないのかな?と考え悩みました。

でも…私にとって、誰であれ一人ひとりが大切な仲間でありその家族で大事な存在というただそれだけで、私の耳に情報が入るとどうしても見て見ぬふりが出来ず、どんなに厳しい状況でも1%の可能性にかけ、何とか出来ないかと必死で対策を考えている自分がそこにいます。これは良くも悪くも自分の性分で裏目に出ることも多々ありますが、皆が笑顔で明日に希望をもって楽しく過ごせるよう、この先も自分を信じ自分に出来ることを精一杯全力でやり続けます。

投稿者のひとこと

自分一人では厳しいことも、周りの協力があるからこそ実現出来ており、沢山の人々に助けられ今の自分が居ることに日々感謝し、これからも頑張ります。

投稿者光益 久美子さん

No.2

お店での出会いを大切に

銀賞 ポスター

※画像をクリックすると拡大します。

私が勤務する上里店では、年配のお客様の姿が多く見られます。ご夫婦でお越しになる方々もいらっしゃれば、おひとりでいらっしゃる方もいて、ほとんどが常連のお客様です。

私が出勤する日のほとんどは、お昼のピーク時にお客様と顔を合わせることが多いわけですが勤務を始めて2年以上になる私の存在を、孫のように慕ってくださり話し掛けてくださる方も少なくありません。

そのような経験が嬉しくて、私自身、仕事をする上での励みになっていることは間違いありません。

中でも一番印象に残っている出来事があります。

毎日のようにお昼ご飯を食べにご来店されるお喋りが大好きなおばあちゃんがある日「キャベツの千切りにお醤油かけて食べると美味しいわよね!」と、話し掛けてきました。私も同じくお醤油が好きだったこともあり、とても話が盛り上がりました。おばあちゃんは嬉しそうな表情で定食を召し上がっていたのを覚えています。

次の日だったか、数日後だったか、記憶は曖昧ですが、その会話をして程なくして、おばあちゃんがご来店された時いつものように挨拶を交わした後、あの時と同じように定食をご注文されたので私は、お醤油を添えて提供しました。

すると、おばあちゃんは笑顔を浮かべて「覚えててくれたんだ~!ありがとうね」と、言ってくださいました。

日々のコミュニケーションの大切さが形となって表れた気がして私の心が、とても温かくなった出来事でした。

投稿者のひとこと

お客様のご希望やお好みを出来る限り把握し、出来る限りご希望に添えるよう日々努力しています。これからも更に上を目指した接客を心掛けたいです!!

投稿者津幡 愛さん

No.3

大切な仲間とともに

銅賞 ポスター

※画像をクリックすると拡大します。

茂原店のリーダーを任されて1年2ヶ月が経ちました。リーダーになった時、自分なりに1つの目標を立ててみました。それは『 良いお店をつくる 』という、とても漠然としたものでした。その内容は…

エリアスタッフとして安城店ヘルプ応援に行ったある日のことです。安城店では、お迎えのお声がけは「こんにちは!」「こんばんは!」です。よりお客様に親しみが伝わるようにと、マルハンの取り組みで全スタッフが敢えて「いらっしゃいませ!」とは言わないそうです。そのことがよく来てくださるお客様に伝わっているかのように時折、名字ではなく、下の名前で山城リーダーとお話している方を見かけます。

その日も食事を終えたお客様と山城リーダーがお話をしていました。そのお客様を見送った後、直ぐに「見て見て!今のお客様からお手紙貰っちゃった!」とメモ用紙に書かれた手紙を見せてくれました。内容は「いつも明るく、優しい笑顔で迎えてくれて、美味しく食事ができ感謝。これからもここに来るね。」と書かれてありました。

読み終えた私は「スゴイ!ラブレターじゃん!こんな風に直接貰えるなんて嬉しいね!宝物だね♥ありがとう」と手紙を返しながら言うと「そう、ここに務めて5年経つけど、初めてお手紙を貰ったの。とても嬉しい!大切にするわ!」と少し涙ぐんでいました。そんな彼女をみて、つられて泣きそうになり、また羨ましくもありました。

お客様から直接お手紙を頂く事はあまりないので後日、どうしても手紙のお客様のことが気になり、山城リーダへ聞いてみました。「この間の女性のお客様ってオープンの頃からの常連様?」と尋ねると、1人で来店され、60歳過ぎの方で、清掃の仕事をしている。清掃の仕事だと、人と話をしなくていいからと聞きました。「ええっ!あまり人とお話をしたくないお客様が、山城リーダーと話をするのは、スゴイ!よっぽど気に入られているんだね!」「実は、あのお客様、片耳は聞こえるけど、しゃべれないお客様なの。」

1度ならずも2度ビックリ!「じゃ、あの時の会話は筆談ってこと?」清掃の仕事が終わり帰りの際に時折来て頂いてる常連様との事。聞き終わった後、じんわりと温かいものを感じました。

その後、何気に山城リーダーを見ると調理作成の合間に、カウンターのお客様に自分からお声がけをし、お客様も嬉しそうにしている様子をよく見かけます。

ただ単に料理を作り、提供するのではなく、ほんの少しの「心の調味料」を加えることでお客様から笑顔や喜びを頂けることを改めて知った出来事でした。本日の営業もそんな山城リーダーを中心に「こんにちは~」「こんばんは~」の声が響いている安城店です。

投稿者のひとこと

何気なく過ぎてゆく日々の中に何かを見出すものは感謝の心だと気付かされた一瞬でした。

投稿者水野 貴江さん